リウマチとは
リウマチは、本来なら病原菌などの外敵を攻撃するはずの免疫が暴走して自分自身の体を攻撃し、主に手足の関節付近が腫れたり痛んだりする病気です。起床1時間程度で関節のこわばりが出現することが多く、特に手指の第二・第三関節に左右対称で見られます。当初は、関節の骨と軟骨を覆っている薄い膜から炎症が始まります。これにより、滑膜から産生される酵素で軟骨が溶けはじめ、関節破壊が進行するのです。
リウマチによる関節破壊を食い止めるためには、早期治療が重要です。進行すると、関節だけでなく、全身に病気が及んでしまい、日常生活に大きな支障を来たすようになります。
リウマチの主な症状
- 朝起きたとき、手がこわばっている
- 手で物をうまく掴めない。
- 手や足の指の関節が痛い
- 手足の指の関節が腫れている
- 関節の辺りを触ると熱を持っている
- 足の小指が痺れ、靴もきつくなる
- 手などを動かすと痛みが強まる
- 身体がだるい
- すぐに疲れてしまう
- 食欲がなくなる
- 体重が減少する
- 気分がすぐれない
- 目の奥深くが疼くように痛い
など
リウマチの治療
以前のリウマチ治療は、薬で炎症や痛みを抑えたり、悪くなった関節部位を手術で取り除いたりするくらいしか方法がありませんでした。しかし、現在はメトトレキサートや生物学的製剤を使用することにより、炎症や痛みを抑えるだけでなく、病気の進行を食い止めて関節が破壊されるのを防げるようになりました。当院においても、患者様の生活の質(QOL)を出来る限り下げないような治療を行っていきます。
リウマチのリハビリ
薬物療法には、痛みや炎症を取る効果が期待できます。しかし、薬にばかり頼って関節を動かさないでいると、関節が固くこわばってしまうことがあります。ここで大切になってくるのがリハビリです。毎日繰り返し、長期にわたって行えば、関節の機能障害を抑え、また痛みもやわらいでいきます。
リウマチの手術療法
手術療法は、薬物療法やリハビリを行っても痛みがやわらがない場合や、関節障害のために歩行が困難になるなど、日常生活に支障が生じている場合に行われます。近年、手術技術は進歩しており、また優れた人工関節も開発されています。患者様の状態により、炎症を起こしている滑膜を取り除く滑膜切除術を行ったり、人工関節に入れ替える機能再建手術などを検討します。